日本万国博 ★★★☆


公式長編記録映画 日本万国博(1971年・松竹
監督:谷口千吉
撮影:上松永吉
音楽:間宮芳生
ナレーション:石坂浩二、竹下典子
総合:★★★☆
意外性:★★★、映像:★★★☆、娯楽性:★★★、完成度:★★★、訴求力:★★★☆

1970年の大阪万博の記録映画。
大阪万博と言えば、当時子供だった我々世代にはあこがれ以外の何者でもない。それがDVDという形ではあれ、疑似体験できるのは感無量である。
各パビリオンが紹介されるが、各館の外国人コンパニオンと客との間にコミュニケーションがあって、和気あいあいとしたのどかな雰囲気が伝わってくる。当時の日本はこういう感じだったのかと感心した(なんとなく外国人が描いた江戸時代の民衆の描写に似ている)。万国博覧会というのはかくありたいものだ。
もっとも映画の後半になって、1日に83万人もの観客が来場した日が紹介されていたが、それはもう今の日本の状況とも非常に似ていて、人々には余裕がまったくなく、我先にと目的地に殺到していた。見るだけで気分が悪くなるような光景である。だが、それもこれも大阪万博……。

投稿日: 金曜日 - 3 月 17, 2006 10:04 午後          


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