木曜日 - 6 月 17, 2004

子ども売買ルートを追う アグネス・チャン、ヨーロッパからの報告 ★★☆


子ども売買ルートを追う アグネス・チャン、ヨーロッパからの報告
NHK BS1 BSドキュメンタリー
★★☆
「子ども売買ルートを追う」というタイトルだが、あまり追っていない。もう少し突っ込みが欲しかった。

投稿時刻: 02:25 午後    

火曜日 - 6 月 22, 2004

戦場のITビジネス 狙われる希少金属タンタル ★★★


戦場のITビジネス 狙われる希少金属タンタル
BS1 BSアーカイブ特選
★★★
コンゴ国内で産出されるタンタルをめぐる攻防。
コンゴでは、希少金属タンタル(携帯電話やパソコンで使われるタンタル・コンデンサの原料で、現在高騰中)が産出される。タンタルはコンゴでは数少ない特産品であり、この高需により、貧しさにあえいでいた国民も多少は潤うことができるはずだった。しかしここでも、その富は一部の少数の金持ちに独占されている。
内戦により、東コンゴは反政府勢力におさえられた。反政府勢力は、掘削業者、仲買人などから高い通行料をとり、さらに、輸出についても悪名高い輸出業者に独占させ、見返りに高い税金を受け取っている。ルワンダなどの周辺諸国も、国境防衛という名目で派兵し、内地のタンタル資源をおさえて、自国にヘリコプターで輸送している。まさにハゲタカのように資源に群がる人々。コンゴの一般民衆は、相変わらず貧しい生活を強いられたままなのだ。
国家の本来の役割の1つに、資本の欲望の暴走を阻止し、一定の秩序を与えることがある。しかし、多くの国で、政府自体が資本の暴走に荷担するということが公然と行われている。スポーツの試合で、レフェリーがどちらかのチームに荷担したら、試合はメチャクチャになるだろう。かくして、市場はメチャクチャにされ、つましく生きている人々は食い物にされていく。
愚かな政府が生み出すのは、無秩序と殺戮だ。

投稿時刻: 09:52 午前    

火曜日 - 6 月 22, 2004

チャイルド・ソルジャー 〜戦場から帰還した少年兵〜 ★★★★


チャイルド・ソルジャー 〜戦場から帰還した少年兵〜
BS1 BSアーカイブ特選
★★★★
1989〜1996年のリベリア内戦に駆り出された少年兵のその後を追う。
両親を殺され、敵討ちのために参戦した少年。
村を焼き払われ、強制的に連行されて兵士に仕立て上げられた少年。
麻薬漬けにされて前線で戦わされた少年。
内戦終結後も、殺戮のトラウマから抜け出せず苦しむ少年たち。
かれらを支援するNGOや政府機関の大人たち。
「戦争で得をするのは一部のずる賢い人間である」(ある少年の言葉)ということを見るものに突きつける迫真のドキュメント。

投稿時刻: 01:48 午後    

水曜日 - 6 月 23, 2004

朝鮮半島・南北融和の陰で ★★★


ウィークエンドスペシャル もうひとつの離散家族再会
朝鮮半島・南北融和の陰で
BS1 BSアーカイブ特選
★★★
離散家族再会請負業者から見た、南北朝鮮交流の現状。

投稿時刻: 01:34 午後    

木曜日 - 6 月 24, 2004

大仏はなぜ破壊されたのか 〜タリバン・変貌の内幕〜 ★★★


大仏はなぜ破壊されたのか 〜タリバン・変貌の内幕〜
BS1 BSアーカイブ特選
★★★
元々は内戦を終結させるための暫定組織として登場したタリバンが、ビンラディンの入国を契機に、急速に原理主義化していく過程を追う。
当初、ビンラディンは客人程度の扱いであったが、その潤沢な資金力により、(北部同盟の反撃で苦況に立っていた)タリバンに武器を供与する過程でタリバンに対する影響力を持つようになってきた。やがてタリバン内部の穏健派を抑え、タリバンを意志通り動かすようになる。
当初、大仏破壊に対して否定的だったタリバンだが、やがてビンラディンの意志に従い、実行に積極的になっていく。

投稿時刻: 04:46 午後    

日曜日 - 6 月 27, 2004

誘拐されたコロンビア大統領候補 ★★★☆


誘拐されたコロンビア大統領候補(03年、米アーキュニナフィルムズ)
BS1 BS世界のドキュメンタリー
★★★☆
毎年3000人もの人が、左翼ゲリラに誘拐されるというコロンビア。
麻薬密売組織から収賄を受けたとしてエルネスト・サンペル(当時)大統領を糾弾していたイングリッド・ベタンクール下院議員は、政府の腐敗を追及し、大統領選挙に立候補する。しかし選挙の遊説中に左翼ゲリラに誘拐されることになる。拘留中のゲリラとの交換を求めるゲリラ組織。これにまったく応じない政府。
このような状況で戦われる大統領選挙を通し、イングリッドの周囲の人々の奮闘や悲しみを追う。

投稿時刻: 10:04 午後    

日曜日 - 6 月 27, 2004

アフリカ 新たな”湾岸” 〜石油ブームに揺れる赤道ギニア〜 ★★☆


アフリカ 新たな”湾岸” 〜石油ブームに揺れる赤道ギニア〜(03年・NHK)
BSドキュメンタリー
★★☆
石油が発見され、60%という高い成長率を達成している赤道ギニア。
しかしその実態は、20年以上に渡って君臨する独裁政権と一部の人々だけが潤う社会システムだった。
日本で初めて伝えられる赤道ギニアの実情。

投稿時刻: 11:09 午後    

火曜日 - 7 月 06, 2004

バグダッド出兵 〜続・アーカンソー州兵イラクへ〜 ★★★☆


バグダッド出兵 〜続・アーカンソー州兵イラクへ〜
NHK BS1 BSドキュメンタリー
★★★☆
イラクの戦後処理のために徴兵されたアメリカ州兵たちが、イラクへ派遣され任務に就くまでを追う。
州兵は、正規軍と異なり、民間人が月に数回の訓練を受けるだけの組織で、見返りとして大学の奨学金などが与えられる。通常は、災害救助などの任務に当たるのだが、その州兵もいよいよイラク戦争に徴兵されることになった。
州兵は、ほぼ民間人であるため職業意識も低く、しかも戦闘経験もない。あまり緊迫感もないままイラクに送られることになる。混沌としたイラクに到着し、あてがわれた装備は数十年前のものという有様。それにもかかわらず、任務は、正規軍から引き継いだ危険を伴うものだ。
やがて、ゲリラから攻撃を受け、州兵にも犠牲者が出てくる。緊迫感はいやが上にも増し、この戦争の問題性にも対峙することになる。任務は2年間だ。

投稿時刻: 06:06 午後    

金曜日 - 7 月 09, 2004

アパルトヘイトと闘った街 〜マンデラへの賛歌〜 ★★


アパルトヘイトと闘った街 〜マンデラへの賛歌〜
NHK BS1 BS世界のドキュメンタリー
★★
コメントなし。

投稿時刻: 06:07 午後    

木曜日 - 7 月 15, 2004

ベルリン 壁を見続けた男たち 〜崩壊から10年〜 ★★★☆


ベルリン 壁を見続けた男たち 〜崩壊から10年〜
BS1 BSアーカイブ特選
(NHK・1999年11月3日放送 BSドキュメンタリーより)
★★★☆
1989年ベルリンの壁崩壊後、東ドイツ住民が直面したさまざまな問題を取り上げる。
壁崩壊後、差別を受け職に就けない元東ドイツ秘密警察員。東ドイツの手厚い福祉制度崩壊により、生活苦に追われる失業者(「壁崩壊で得られた自由とは失業する自由だけ」という言葉が印象的)。殺人の有罪判決を受けたかつての国境監視員(壁崩壊の5年前に東からの脱走者を、職務により狙撃し死なせる)などを追う。
ドイツ統一によって発生したさまざまな矛盾や、資本主義のかかえる問題点を浮き彫りにする。

投稿時刻: 06:33 午後    

日曜日 - 7 月 18, 2004

自由への代償 〜天安門事件 指導者たちはいま〜 ★★☆


自由への代償 〜天安門事件 指導者たちはいま〜
BS1 BSアーカイブ特選
(NHK・1999年10月放送 アジア発ドキュメンタリーより)
★★☆
天安門事件で祖国を離れた人々のその後を追う。

投稿時刻: 09:27 午前    

木曜日 - 7 月 22, 2004

”闇”から抜け出して 〜カナダ・10代少女たちの証言〜 ★★☆


”闇”から抜け出して 〜カナダ・10代少女たちの証言〜
NHK BS1 世界のドキュメンタリー
★★☆
カナダのティーンエージャーの非行を報告する。裕福な家庭に育ちながら、親や学校への反発から薬物依存を経て売春をするまでに至る10代少女たち。それに右往左往する大人たち。親が子どもを合法的に拘束できるように法律を変えることを求める人々。それに反対する人々。
確かにこういう状況は問題ではあるがが、この程度の非行の問題(件数も爆発的に増えているわけではない)で、国やコミュニティが大がかりに動くカナダってとっても良い国。

投稿時刻: 09:55 午前    

木曜日 - 7 月 22, 2004

世界を変えた56日間の戦い 〜ボー・グエン・ザップ 93歳の証言〜 ★★★☆


世界を変えた56日間の戦い 〜ボー・グエン・ザップ 93歳の証言〜
NHK BS1 BSドキュメンタリー
★★★☆
ベトナム戦争初期のディエンビエンフーの戦いの経過を、当時ベトナム軍の司令官だったボー・グエン・ザップの回想を中心に回顧する。
ディエンビエンフーの戦いについては、沢田教一の写真などで知っていたが、具体的なことは何一つ知らず、その点で非常に勉強になった。

内容:1954年初頭、フランスは、ベトナム民主共和国のラオスルートの要衝、ディエンビエンフーに要塞を築き、兵站用のラオスルートを遮断しようとする。これに対してベトナム軍は、ディエンビエンフーの奪還をもくろむ。このとき奪還作戦の司令官に就任したのが、当時43歳のボー・グエン・ザップ。早期攻撃を主張する周囲を抑え、ザップは周到な準備を済ませてから作戦を開始することを主張する。
結局ザップの作戦に従って、20門以上の105mm砲を国内から人海戦術でかき集め、ディエンビエンフー北部の山頂付近に隠すことに成功する。ベトナム軍の攻撃を予測していたフランス軍は、いつまでたっても攻撃が始まらないため、業を煮やしてベトナム軍を挑発するビラまで撒いたらしい。
3月になって準備が終わると、ベトナム軍の一斉攻撃が始まる。ディエンビエンフーの要塞は、数多くの要塞で構成されており、ベトナム軍は北部の要塞から1つずつ攻略していく。攻撃は、山腹に隠した大砲と人海戦術だ。攻略が特に難しかったA1要塞に至っては、敵軍の要塞の地下までトンネルを掘り、爆弾で要塞ごと吹き飛ばすということまでやっている。結局この作戦で雌雄が決まった。A1要塞の陥落によって、ベトナム軍は、フランス軍司令部に迫ることになり、ついに戦闘は集結することになる。
とにかく、ベトナム軍の人海戦術は驚くばかりだ。戦闘が続いているときにひたすら塹壕を掘り続ける。補給路が空爆されたらすぐに道を作り直す。大砲は人力で山頂まで引っ張り上げる。これぞゲリラ戦の見本。そしてその作戦の一部は、日本軍(日中戦争)や米軍(朝鮮戦争)と闘った中国共産党から引き継いだものだということも明かされている。
結局この戦いが、フランスのベトナムからの撤退に直接結びつくことになる。欧米植民地主義のアジアからの最初の撤退となった。

投稿時刻: 10:16 午前    

日曜日 - 7 月 25, 2004

十一代目市川海老蔵誕生・飛翔の時、26歳の成田屋 ★★★☆


十一代目市川海老蔵誕生・飛翔の時、26歳の成田屋
NHK教育 劇場への招待
★★★☆
市川海老蔵……いいね。ハナがある。弁舌もさわやか。ちょっと危なそうなのも良い。
十二代目市川団十郎の襲名のときに、7歳か8歳くらいの新之助氏がよくテレビに映されていて、そのあまりの凡庸さに「十三代目はダメだな」などと思ったものだが、それから考えるとずいぶん成長したものだ。
ただ、テレビドラマの宮本武蔵は最悪だった。テレビであんな絶叫演技をしちゃいかん。大河ドラマゆえにろくに演技指導もされてなかったんだろう。
だが舞台は良い。歌舞伎独特の声の裏返し方なんかも、十二代目団十郎あたりだとあまり効果的でなかったが、十一代目海老蔵だと、本来目指していた効果がよくわかる。非常にインパクトがある。舞踊も優雅だ。稽古中に思案して、カメラクルーに「少し出ていってくれ」などと言うのも非常に良い。良いぞ、若造!
将来が楽しみな逸材だ。
このドキュメンタリーでは、彼の魅力を非常によく伝えている。

投稿時刻: 02:14 午後    

月曜日 - 7 月 26, 2004

アジア古都物語 第5集 イスファハン 楽園を夢見る王都 ★★★


アジア古都物語 第5集 イスファハン 楽園を夢見る王都
NHK
★★★
かつて「世界の半分」と言われた大都市イスファハンに生きる人々の生き様を追う。

投稿時刻: 03:49 午後    

木曜日 - 8 月 05, 2004

足尾銅山 よみがえる森 ★★★☆


足尾銅山 よみがえる森
NHK総合 NHKスペシャル
★★★☆
明治期に銅山が開かれ、その硝酸ガスのために破壊された足尾の広大な森。
その後、銅鉱が閉山になり、後には、岩山と化した赤茶けた広大な土地が残された。
今から50年前に、地元民を中心に、この岩山に緑を復活させようとさまざまな試みがなされた。そして、現在、その60%に林が、残りの30%にも草原が復活しており、ツキノワグマ、鹿、カモシカなど、さまざまな動物も戻ってきている。
このドキュメンタリーでは、その過程を丹念に追い、成功の要因や問題点などを、よみがえった自然とあわせて紹介している。
森の復旧のための方法論が今から見ても適切で、非常に先進的であると感心させられた。

内容:岩場になった山は、土壌が流されており、木が生育できない。そのままではまったく植林は不可能であるため、当初は種や腐葉土を固めた土のブロックを丹念に敷いていった。しかしこれは大雨で流され成功しなかった。その後、ガーゼの袋に入れるという方法で改良し、これが一応の成功を収め、数年後に草地が形成されていった。次の段階として、エンジュなど、窒素固定できるマメ科の落葉植物の植林を始めた。木が生育してくると、葉を落とすことで腐葉土ができ、失われた土の層が少しずつ戻ってくる。それにあわせて葉をえさにする昆虫が増え、動物たちが集まって、徐々に森が回復してきた。現在では、植林していない木も育っている。これは、鳥や動物によって周辺の森から種が運ばれたせいで、森は徐々に自然の力で生育する力を付けてきている。

投稿時刻: 06:33 午後    

金曜日 - 8 月 06, 2004

マンホールで大人になった 〜再訪 厳寒のモンゴル〜 ★★★☆


マンホールで大人になった 〜再訪 厳寒のモンゴル〜
NHK BS1 BSドキュメンタリー
★★★☆
モンゴルのストリートチルドレンの6年後を追う。
経済成長を遂げるモンゴルにあって、ストリートチルドレンたちは、厳寒の中、マンホールをすみかとして選んだ。1998年にこのような子どもたちを追ったドキュメンタリーが作られた。そして2004年に再び現地を訪れて作られたのがこのドキュメンタリーだ。
このドキュメンタリーでは、ダシャ、ボルト、オユナという3人の若者を追っている。マンホールから抜け出した者(ボルト)、抜け出そうとする者(ダシャ)、舞い戻ってきた者(オユナ)、それぞれの人生を描く。
経済成長から取り残される弱者に焦点を当てた意欲作。

投稿時刻: 06:39 午後    

火曜日 - 8 月 10, 2004

アジア古都物語 第6集 京都 千年の水脈たたえる都 ★★★


アジア古都物語 第6集 京都 千年の水脈たたえる都
NHK
★★★
古都・京都の地底には、琵琶湖に匹敵する水脈がある。京都の生活は、その地下水に依存して成り立ってきた。ところが、近年、道路のアスファルト化や地下鉄建設のために地下水が出なくなってきている。水という新しい視点で古都・京都を追ったドキュメンタリー。

投稿時刻: 08:00 午前    

月曜日 - 8 月 23, 2004

アッテンボローのSatoyama 映像詩 里山 ★★★★


アッテンボローのSatoyama 映像詩 里山 〜覚えていますか ふるさとの風景〜
NHK BS2
★★★★
琵琶湖のほとりにある、とある里山の1年を追うドキュメンタリー。
高感度マクロカメラ、高速撮影、低速撮影、航空撮影などを駆使しており、映像表現が見事。まさに映像詩である。
田に棲む昆虫の生態をミクロに撮影することで、田のビオトープとしての働きを紹介する。一方で、田の担い手である人間も、自然の一部であるかのようにマクロ的に描かれているのだ。ミクロがマクロを形成し、マクロがミクロを規定するのである。
英国人(外国人)が日本の田園風景をどうとらえるかという点に興味を持って見始めたのだが、まったくとんちんかんな見方だった。自然への畏怖と共感を持つ人間は、国籍に関係なく共通である。
何度でも見たくなる傑作だ。
ただ、蛙の体液を吸い取るタガメや、羽化するオオムラサキなどの接写は少し不気味さを感じた(エイリアンのようだ)。自然の一部だとわかってはいるが。

投稿時刻: 11:43 午前    

日曜日 - 9 月 05, 2004

明星を夢見て 〜若者たちのチャイナ・ドリーム〜 ★★★☆


明星を夢見て 〜若者たちのチャイナ・ドリーム〜
NHK BS1 BSドキュメンタリー
★★★☆
中国芸能界デビュー事情(または「スタ誕」事情)。

投稿時刻: 03:59 午後    

日曜日 - 9 月 12, 2004

カメラマン サワダの戦争 5万カットのネガは何を語るか ★★★☆


カメラマン サワダの戦争 5万カットのネガは何を語るか
NHK特集(1982)
NHK総合 NHKアーカイブズ
★★★☆
沢田教一のドキュメント。

投稿時刻: 04:01 午後    

月曜日 - 9 月 20, 2004

北朝鮮のマスゲーム 〜少女たちの日々〜 ★★★☆


北朝鮮のマスゲーム 〜少女たちの日々〜(04年・オクトーバーフィルムズ、BBC)
NHK BS1 世界のドキュメンタリー
★★★☆
選ばれたダンサー候補生2人を追うドキュメント。2人とも「将軍様」(金正日のことね)のためにすばらしい演技をしたいと願っており、マスゲーム大会に「将軍様」が見に来てくれるかどうか心から心配している。
「将軍様」の部分が「家族」とか「恋人」であれば、それほど違和感はないのだが……

投稿時刻: 04:05 午後    

月曜日 - 9 月 20, 2004

日本に来てはみたけれど 〜中国人就学生寮の1年〜 ★★★☆


日本に来てはみたけれど 〜中国人就学生寮の1年〜
NHK BS1 BSドキュメンタリー
★★★☆
金がなくても努力さえすれば日本で大学に行けてしかも学位が取れ中国で成功できる、という話を信じて日本にやってきた中国人の若者の1年を追うドキュメント。こんな話、誰が垂れ流したか知らんが、ほとんど詐欺だよ、これじゃ。日本で生まれ育った日本人さえ金がなければ大学なんてなかなか行けないよ。
やはりというか何というか、多くの中国人が日本で挫折していくようだ。多くが本国で莫大な借金をして日本に来ているので、帰るに帰れないという。一部は、裏世界へ走るらしい。
ある学生は、「中国では競争が厳しくてよほど優れた学生でなければ大学に行けない。だから日本に来た」と言っていたが、本国で競争に残れないくらいの学生は留学してもあまり良い結果が得られないんじゃないか、と思うのは私だけ?
今の日本みたいな金満差別国家に留学しても良いことないぞ、と言ってやりたくなる。

投稿時刻: 04:15 午後    

月曜日 - 9 月 20, 2004

検証 スウェーデン年金改革 ★★★☆


検証 スウェーデン年金改革(03年・スウェーデンテレビ)
NHK BS1 BS世界のドキュメンタリー
★★★☆
日本にとって、スウェーデンは福祉国家の理想である。数年前に同国で行われた年金改革も理想的な福祉政策として喧伝されている。日本では。
一方スウェーデンでは、これが、多くの国民にとって、大変問題のある制度と認識されており、与党のごり押しで決められたそうな。スウェーデンのテレビの番組だからウソではあるまい。とすると、日本の多くの在野勢力が求めているのは虚像に過ぎないということになる(もちろん政府の政策なんてお話にならんが)。「この世の楽園」なんてどこにもないってことか。
この番組の中では、年金制度が世界中で行き詰まっていると言っている。
日本の行政機関のように、「誰もが十分な額をもらえる」などと建前だけの戯れ言を言うんではなく、年金制度の存在自体を問うところから議論を始めた方が良いんじゃないか。

投稿時刻: 04:53 午後    

月曜日 - 9 月 20, 2004

バーミヤンの少年 ★★★


バーミヤンの少年(03年・英)
NHK BS1 BS世界のドキュメンタリー
★★★
アフガニスタン、バーミヤンに住むある家族の視点から見たアフガニスタンの現代史と現状。

投稿時刻: 04:53 午後    

木曜日 - 10 月 21, 2004

アッテンボローのSatoyama 映像詩 里山 〜命めぐる水辺〜 ★★★☆


アッテンボローのSatoyama 映像詩 里山 〜命めぐる水辺〜
NHK BSHi
★★★☆
「アッテンボローのSatoyama」シリーズ第2弾。
NHKのドキュメンタリーで、琵琶湖北岸の里山を扱っていたものがあったが、その映像はほとんどここからとられていた。多分、こちらがオリジナルだろう。相変わらず、アッテンボローの視点は面白い。一方で、こういう生活がまだ日本に残っていることが驚きであり、うれしくもある。
ナレーションでも言っていたが「人間が自然の一部として生活している」のだ。まさに江戸時代から脈々とつながる植物国家の知恵を体現したものだ。

投稿時刻: 04:55 午後    

木曜日 - 10 月 21, 2004

サウジ王家とアメリカ外交 ★★★☆


サウジ王家とアメリカ外交
前編 ルーズベルトとの約束
後編 問われる同盟関係
(03年・仏エジプト -- アルテ/アレグリア)
NHK BS1 BS世界のドキュメンタリー
★★★☆
サウジアラビア側から見たサウジ・アメリカ関係を描く。
第2次大戦、中東戦争などで、アメリカに裏切られ続けたサウジ。それでも国家の保身のため、アメリカに歩み寄ってきたサウジ。サウジの巻き返しの結果発生したオイルショック。その際、アメリカは本気でサウジを武力攻撃することを考えていた! これについては不勉強ながら知らなかった。
また、王家内のもめごとをどうやって乗り切ったかも描かれている。
マイケル・ムーアが「華氏911」で指摘していたサウジ・アメリカ関係も確かに事実であろうが,一方でこういう現実がある。知っておかなければならない事実だ。

投稿時刻: 04:56 午後    

火曜日 - 10 月 26, 2004

アメリカ大統領と宗教 影響力を増すキリスト教右派勢力 ★★★


アメリカ大統領と宗教 影響力を増すキリスト教右派勢力(04年・米 ルミエールプロダクション)
NHK BS1 BS世界のドキュメンタリー
★★★
アメリカ大統領の票田になっているキリスト教右派勢力。大統領もかれらの意向に従い、中絶禁止や同性愛結婚の禁止などの政策を進めている。
アメリカの、ひいては世界の政治に大きな影響を持ち始めているキリスト教原理主義者にスポットを当てたドキュメンタリー。

投稿時刻: 04:57 午後    

木曜日 - 10 月 28, 2004

モザンビーク エイズ実態報告 ★★☆


モザンビーク エイズ実態報告(03年・西 プロデュース プロス)
NHK BS1 BS世界のドキュメンタリー
★★☆
モザンビークでのエイズまん延事情のレポート。
エイズ対策のための地域教育があまり成果を挙げておらず、エイズのまん延が収まらないモザンビークの現状を、インタビューで構成しながら紹介する。

投稿時刻: 04:57 午後    

火曜日 - 11 月 30, 2004

アメリカ・問われる司法取引 ★★★★


アメリカ・問われる司法取引 〜刑事裁判制度の落とし穴〜(04年・米 WGBH)
NHK BS1 BS世界のドキュメンタリー
★★★★
司法取引で多くが決着するアメリカの司法制度の問題をあぶり出す意欲作。
司法取引で刑が軽くされることで、被害者の二次被害に対する恐怖感や被害者の不公正感が出てくることをテーマにしているのかと思っていたらさにあらず。あまりにひどいアメリカの司法の現状を訴えるものだった。
いい加減な捜査で逮捕される無実の貧困層の人々(多くは黒人)。一刻も早く解放されたいという彼らの気持ちにつけ込み、司法取引を持ちかける裁判官、検察官、弁護士。かれらの口車に乗って司法取引に応じたら、その後、数年間は高額の保護観察手数料が課せられる(それだけでも貧困層にとっては大ダメージ)上、市民権まではく奪される。再就職も難しい、しかも高い手数料が払えない。結果的にホームレスになったという黒人女性も番組に登場する。
一方で司法当局は、面倒な裁判をするよりもこのような方法で手数料を稼ぐ方が簡単で手っ取り早いため、司法取引を推進しているというからあきれてしまう。しかも後で冤罪が判明しても、司法取引に応じた人々に対してはいっさい清算されないという。理不尽この上ない。
また、冤罪であることから司法取引に応じなかったため、数十年の量刑を課されて途方に暮れている女性も番組に登場する。
いっさい関与していない事件で、ある日突然容疑者にされ、何日も拉致された上、今後数年間カネを払わなければ拉致し続けると脅される。まるでギャングだ。この番組に出てくるアメリカは、人権感覚に著しく欠けた国で、とてもじゃないが先進国とは思えない。

投稿時刻: 04:58 午後    

日曜日 - 12 月 05, 2004

サファイア・ラッシュ 〜マダガスカル・鉱脈に殺到する人々〜 ★★★☆


サファイア・ラッシュ 〜マダガスカル・鉱脈に殺到する人々〜
NHK BS1 BSドキュメンタリー
★★★☆
マダガスカルで良質のサファイア鉱脈が発見された。マダガスカルといえば、世界で最も所得の少ない国の1つ。多くの人が、土地を売るなどして資金を作り、一獲千金を夢見て鉱脈に殺到した。
しかし多くの人は、大金を手にすることができない。生活が以前より苦しくなった人々に、ピンハネする仲買い人や、採掘者を搾取する武装組織が寄生する。かつては一面の平原だった土地にやがて街ができ、大きく変貌を遂げた。そして、そこはマダガスカルでもっとも治安の悪い地域になっていく。
土地に根付いた伝統的な生活を捨てて、富に群がり、環境破壊に走る人々。
万国共通の人間の愚かさと浅はかさを描く佳作。

投稿時刻: 06:22 午後    

木曜日 - 12 月 09, 2004

チベットサッカー 悲願の海外遠征 ★★★☆


チベットサッカー 悲願の海外遠征(03年・デンマーク ボールズ・プロダクションズ)
NHK BS1 BS世界のドキュメンタリー
★★★☆
独立運動を経て、中国政府に大弾圧されたチベット(政治上はチベット自治区)。現在、チベットの精神上の指導者、ダライ・ラマはインド北部に亡命し、そこで政治活動を続けている。この、政治上微妙な立場にあるチベットが、似たような環境のデンマーク・グリーンランドにサッカーの代表チームを送り親善試合を行うというプランが沸いて出た(どこから出てきたかは、このドキュメントでは紹介されていない)。
チベットのサッカー環境は劣悪で、代表の練習用のピッチ(と呼べるかどうかわからないが)もぬかるんでデコボコ、しかも練習中に家畜や人が真ん中を通行していくという有り様(ピッチが道路の一部になっているらしい)。デンマークから招かれた臨時監督も、懸命に指導するが、こればかりはいかんともしがたい。しかし代表選手たちには熱意がある。
遠征の手はずを調える段階でも、政治上微妙な立場であるということから、選手のビザがおりないとか入国許可が出ないとかさまざまな困難が出てくる。しかも中国政府からデンマーク政府に圧力までかかる有り様だ。
すったもんだのあげく、ようやく念願かない、グリーンランド対チベットの国際親善試合が始まる。
実は、グリーンランド対チベットの国際親善試合が行われどういう結果になったかというのは、別のスポーツ番組(Football Mundialだったか)で知っていたが、数々の障害を克服しながら国際試合を実現し、しかもサッカーができる喜びを表現する選手たちに、見ているこちらも感動が湧き上がる。
たとえ環境が劣悪でプレーのレベルが低くても、プレーする喜びがある。これこそがスポーツの原点なのだ。日本の恵まれた環境でスポーツをやっている多くの人々(自分も含めて)に見て何かを感じて欲しいドキュメンタリー。そして、その恵まれた環境にあらためて感謝の念を持ってほしいものだ。

投稿時刻: 09:33 午前    

土曜日 - 12 月 11, 2004

ルワンダ虐殺 容疑者の帰郷 ★★★


ルワンダ虐殺 容疑者の帰郷(04年・仏 ドミナント7)
NHK BS1 BS世界のドキュメンタリー
★★★
かつて、フツ族によりツチ族の大虐殺が行われたルワンダ。その後、政権が安定し、10万にものぼる、虐殺にかかわった人々が大量に逮捕、投獄されることになった。やがて、多くの加害者が、罪状を認めることと引き換えに釈放されることになる。
このドキュメンタリーでは、釈放された1人の加害者と、彼によって殺された被害者の遺族(親戚に当たる)とが面会に至るまでのプロセスを追っている。
一方的に身内を殺されやり切れない思いでいる被害者の遺族が、加害者に正面から対峙し、対話によって和解に向かう過程は、感動的ですらある。現在の日本における今日的な問題でもある。

投稿時刻: 05:21 午後    

日曜日 - 12 月 12, 2004

インド・ボパール化学工場事故 ★★★☆


インド・ボパール化学工場事故 20年目の検証(04年・仏 ポンドゥジュール)
NHK BS1 BS世界のドキュメンタリー
★★★☆
1984年12月3日、インド・ボパールのユニオン・カーバイド社の農薬工場で、爆発事故が発生した。この史上最大級の工場災害では、爆発により、イソシアン酸メチルが大量に周辺地域に流出し、多くの被害者を生み出した。死者は1万人、後遺症後の死者は2万人、後遺症で今も苦しむ人は3万人を超えるという。
このドキュメンタリーでは、この事故が、いい加減な設備の工場を住宅地の中で稼働させたユニオン・カーバイド社の人災であると断じる。米国のユニオン・カーバイド社は、事故後、責任をすべてインド法人に押し付けて、責任のがれをしている。同社経営陣は、裁判に応じず雲隠れを決め込んでいる。
行き場のない怒りをどこにぶつけていいのかわからず苦しむ被害者たち。
かれらに代わって米国で法廷闘争を企てるインド人弁護士の視点からドキュメンタリーは進行する。
大企業の傲慢、泣き寝入りさせられる被害者たち、被害者に群がるハイエナのような人々。ともすれば社会の表舞台から隠されようとする理不尽を暴く正統派ドキュメンタリー。

投稿時刻: 05:11 午後    

火曜日 - 12 月 14, 2004

土と水と炎が創る神秘の色 〜日本の伝統色〜 ★★★★


土と水と炎が創る神秘の色 〜日本の伝統色〜
BS Japan
★★★★
日本の伝統文化をやらせたら日本一のテレビ東京が2004年正月に放送したドキュメンタリー。
弁柄色、群青色、燻し瓦色、黄土色、赤瑠璃色、緑釉色、鋼色の7色をテーマに、さまざまな伝統技術(焼き物や工芸など)を紹介する。
フムフムとうなりながらも、伝統技術の持つ美しさ、力強さ、高度さに驚嘆させられる。素晴らしい。

投稿時刻: 02:42 午後    

木曜日 - 12 月 16, 2004

EU農業が発展途上国を圧迫する ★★★☆


EU農業が発展途上国を圧迫する(04年・デンマーク DR)
NHK BS1 BS世界のドキュメンタリー
★★★☆
EU内で施行されている農業保護政策のために、発展途上国の農業が壊滅的な打撃を受けている。
EUの農業保護政策は、結果的に異常に安価な農業製品を多数生み出している。その多くは原価を割った価格で輸出されており、途上国(このドキュメンタリーではドミニカ、南アフリカの例が取り上げられている)の在来型の農業(酪農やサトウキビ栽培)は価格競争で負け(そりゃ当然だ、敵は原価割れの製品だもの)、結果的に新たな貧困を生み出している。
途上国側でも、関税をかけるなどの対策を取る(当然!)が、EUからの圧力により、保護関税政策は破棄させられることになる。高い関税をかけるならお宅の国への補助金はやめるよということらしい。ちなみにこの補助金は、各途上国の壊滅した農業のために使われているというのだからわけがわからなくなる。そんなわけで、正当な関税政策さえ破棄させられる途上国は、EUの植民地化していくことになるのだ。結果的に、途上国で職を失った人々はヨーロッパに職を求めて流れていく。ヨーロッパ諸国は移民を規制する。本当にわけのわからないことになっている。まさに悪循環。
ヨーロッパの農業保護政策は、自国の自給率維持という意味である程度理解できるが、それに対して途上国側が対策をとることまで放棄させることはあきらかに行きすぎで傲慢な大国主義である。一方が一方を収奪するのではなく対等に共存共栄をはかることがなぜできないのだろう。この構図は、グローバリズムの縮図でもある。

投稿時刻: 03:15 午後    

火曜日 - 12 月 28, 2004

アジアに生きる子どもたち ★★★☆


アジアに生きる子どもたち
1. 少女・潘琴の夢
2. 大草原に生まれて 〜モンゴル・少女アディアの願い〜
NHK BS1 BSドキュメンタリー
★★★☆
アジア(中国、モンゴル)の貧しい階層の子どもたちに焦点を当てた2本のドキュメンタリー。
学校に行きたいがなかなか行けない少女。どちらのケースも、国家レベルでは義務教育に制定されている教育を、家庭の事情で満足に受けることができない状況が扱われている。どちらも子だくさんの家庭の長女という共通点がある。
数十年前の日本の状況と重なる。特に1は映画の『キューポラのある街』を見ているようだ。
どうしようもない現実を突きつけられる。

投稿時刻: 10:03 午前    

金曜日 - 12 月 31, 2004

女たちは綿花を摘む 〜中国「労務輸出」の3カ月〜 ★★★☆


女たちは綿花を摘む 〜中国「労務輸出」の3カ月〜
NHK BS1 BSドキュメンタリー
★★★☆
中国の出稼ぎ事情。
新疆ウイグル自治区へ綿花摘みの出稼ぎに赴く河南省の女性たちを追う。
さすがに中国は躍進中。エネルギーがある。
60年代の日本を見るようだ。

投稿時刻: 03:28 午後    


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